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  老樹名木詳細
 
青井神社の樟(あおいじんじゃのくす)


■青井神社の歴史とともに生きてきたクスノキ
 青井阿蘇神社は、阿蘇神社の御祭神十二神のうち、三神の御分霊が、大同元年(806)9月9日重陽の日に祀られました。地元では「青井さん」の通称で親しまれている青井阿蘇神社は、昨年、御鎮座1200年を記念し、人吉市民を挙げて盛大な「青井さん1200年祭」が開催されました。
 人吉球磨地方は、鎌倉時代に遠江国(現在の静岡県西部)相良から入国した相良氏によって、明治維新までの約700年間にわたって治められました。青井神社は相良氏の崇敬を集めた、この地方の筆頭神社です。現在残っている建物は、慶長14年(1609)に建て直されたものですが、安土桃山時代の豪壮な建築様式を残しており、本殿や幣殿、神殿、楼門は国指定重要文化財になっています。楼門の前には蓮池が広がり、京の都の神社さながらの風情をかもしだしています。人吉球磨地方には、中世の伝統的な建造物が数多く残されていますが、それは700年にわたる相良氏の治世によるものが大きく、中でも、青井神社はその規模といい、装飾の素晴らしさといい、人吉・球磨を代表する中世の建造物の一つといえるでしょう。
 この神社の境内に座るクスノキは、樹齢は推定400年とされていますが、神社の建立とともにこの地にあったとも伝えられる、歴史を語り継ぐ老樹です。人吉球磨地方の歴史の重みを、しっかりと見つめてみてください。


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