低層でまとめられたこの作品は、公共建築にありがちな尊大な表現がなく好印象を与えてくれる。それは西側正面アプローチの、高さが低く、そして広い瓦屋根の存在と関連している。その内部はギャラリーモールによって2つのゾーン(生涯学習部分・行政部分)が連結された構成になっており、主張をおさえたモールに各機能がつながって身近に町民を迎えている。
また、よくみるとモールに対して図書館等が直角ではなく、わずかに角度を振ってあるのがわかるが、そのことが中庭をとおして見る景色の広がりを創り出している。
特に、直面のオープンスペースや低層各棟の個性を活かした建築が、ギャラリーモールで統合され、外部デザインと内部構成が絶妙に調和している点を高く評価したい。
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