江戸から明治にかけて、漁業・海運・醸造・商業の町として栄えた松合は、いく度かの大火に見舞われた経験から、土蔵白壁の町並みを形成することになった。近年、町並み保存の機運が高まり住民と行政が一体となって白壁を補修し、土蔵を観光・文化活動の拠点とするなど地域に根ざした活用が図られてきた。
平成8年度の「松合の町並み景観形成住民協定」の締結を契機に保存修景運動は弾みがつくが、平成11年に高潮災害を受けることになった。しかしその被害にめげることなく、白壁は点から線への広がりを見せつつある。今後は、保存状態の良い町並みの素材を活かしながら更なる運動の継続を期待したい。
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