玉東町役場からJR線木葉駅を結ぶ「みちくさ小径」は里道であり、生活道路として昔から地域の人たちに親しまれてきている。沿道には歴史を物語る高月官軍墓地や丸田公園など西南の役史跡が点在し、史跡散策ルートの一面をなしている。
昔ながらの小道を配慮した整備は、イロハカエデなど古木の緑を活かし、情緒ある石畳、板塀、辻広場に工夫が施され、行き交う人たちの語らいの場ともなっている。目覚めの春に小鳥の声流れ、暑さの夏に緑のそよ風吹き抜け、実りの秋に紅葉舞う小径は、どことなく草笛の音でも聞こえてきそうな郷愁を誘い、談笑しながらゆっくりみちくさするにふさわしい。
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