不知火町の文化拠点として平成１１年４月落成の不知火プラザ。鉄骨平屋の町立美術館・図書館の南北両面に外柵のように構築されたブラインド状のルーバースクリーンの外観が特に印象的で、中央の塔状部分から東西に高低をつけて広がるデザインは、ゆらめく“不知火”をイメージしたものという。
　前庭の三面の木製デッキを設けた芝生の広場は町民憩いと交流の場として親しまれており、東側のJR線路との間に緩衝帯として造成された築山と植栽がプラザの景観に奥行きを持たせている。アルミ材ルーバーの銀色の輝きと美術館に収蔵された同町出身の故マナブ間部画伯らの秀作の展観は、内外から不知火町の歴史、文化、風土を語るにふさわしい景観として、訪れる人の目を引いている。