町の郊外、なだらかな丘の上にある白亜の庁舎は、天草の藍色の海を背景に立ち、訪れる人にまずさわやかな印象を与える。
周辺に高い構造物がないこともあり、シンボルタワーは、キリシタン文化の島にふさわしく、あたかも教会の尖塔のように象徴的存在となっている。建物全体の小さめのスケール、緩やかな丸みを帯びた外形、白を基調にした色彩計画などが親しみとあたたかさを感じさせる。
口の字型に配置された建物は、外形の閉じた表情と対照的に町民広場である中庭に向かって開放的で、オフィス部分のオープンカウンター・システムと共に庁舎内の開放的一体感をつくっている。
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