熊本県と宮崎県との県境を流れる五ヶ瀬川に架かるこの橋は、人々を導くかのように清楚な姿でむかえてくれる。橋のたもとから河原に下りると、この橋の独特なシステムが一望できる。向こう岸を結ぶ役割と、橋にたたずむ人々を水面に近づけるやさしさが具現化された橋である。巨大橋が自然と対峙しているのに比べ、この橋は幾何学問的な曲線を描きながらも環境との融和をもとめている。
手前にある夫婦岩のしめ縄とともに、町の入口としてのシンボルともなっている。山間の里にさわやかさと人々が出会う「まちかど」を与えてくれた作品である。
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