●所 在:宇土市定府町 ●形 態:まちなみ ●施主等:宇土市定府地区 ●平成7年度テーマ賞「緑ある景観」受賞
みずみずしい緑の葉と黄金色に輝く稈のコントラストから成る笹垣の連続は、繊細さとしなやかさ、優雅さを兼ね備えた緑の額緑であり、道行く人々にも一服の清涼感を与え続けてきている。 年に数回行われる熟練者による包皮の剥離作業は地域の風物詩であり、笹垣を渡る風の流れはこの地域に音の景観を加えている。 その名に歴史をしのばせる「定府」(参勤交代の廃止に伴い江戸勤めであった定府藩士の帰国に備えて造築された地域)に伝統的な文化景観をかもし出しているこの笹垣の、さらなる保護育成を望みたい。