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  老樹名木詳細
 
小糸家の高野槇(こいとけのこうやまき)


■神話の里、阿蘇にある美しいコウヤマキ
 豊後街道は、細川藩の参勤交代に使われてきた道です。この道には石畳や里数木跡など、街道の遺跡があちこちに残っています。そのひとつが、県道339号(通称ミルクロード)の二重峠(ふたえのとうげ)から阿蘇谷に下る石畳です。峠からはカルデラと中央火口丘群を一望でき、さわやかな風が草原を吹き抜ける気持ちの良い場所です。この二重峠の石畳を下り、駐車場の前から現在は舗装されている豊後街道を北東に進むと、「的石御茶屋跡」があります。今では静かな農村地帯ですが、その昔、二重峠を越えて来た人々が休憩したり食事をとったりしてにぎわったところです。
 的石は、阿蘇神話で「健磐龍命(たていわたつのみこと)が米塚(こめつか)に腰掛けて弓の稽古をしたとき的にした石があるところです。この石は、高さ12メートル、底辺が約10メートルもあり、中央付近には礫(れき)が抜け落ちた穴があいています。矢が当たった勢いでこの大きい石がくるりと回ったといわれ、穴は北側を向いています。
 お殿様が休まれた「的石御茶屋跡(小糸家)」の敷地内には見事な庭園があり、お座敷から見ると池を挟んだ向こうに、姿の美しいコウヤマキが高くそびえ、庭園をひときわ引き立たせています。池には清らかな湧水がこんこんと湧いて心地良い音を立てながら流れ出るさまは、疲れたお殿様一行を癒やしたことでしょう。
 コウヤマキは秋篠宮家(あきしののみやけ)の悠仁親王(ひさひとしんのう)の「お印」になった樹です。本州以西に分布する常緑針葉高木で、特に和歌山県の高野山に多いためこの名が付きました。


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